ファレンテストについて

ファレンテストとは、手根管症候群かどうかを確認するためのものです。手根管症候群とは、簡単にいうと手のしびれが起きる症状です。主に人差し指や親指などの指先でしびれや痛みを感じます。これは、手の平と手首の付け根にある靭帯と骨によって形成されているくぼみを通る神経に負担がかかることで起きてしまうのです。

これは特に中年付近の女性に圧倒的に多くみられると言われています。その原因として考えられているものは女性ホルモンです。女性ホルモンの量が少なくなると、神経や腱を覆うヒアルロン酸の量が減って神経にダメージが与えられやすくなってしまうのです。この手根管症候群がひどくなると、キーボード作業や文字が書くことができないといったことにまでつながります。

そこで、早期発見のためのチェックが、ファレンテストなのです。これは自宅で、さらにはひとりでできる方法です。まずは、両手首を掌屈させて、手の甲同士を密着して押しつけたかたちをとります。そのまま、60秒保ってみましょう。このとき、なるべくくっつける高さは肩と同じくらいになるようにしましょう。こうすることによって、あえて手首を圧迫してしびれの症状を起こしやすくするのです。その結果、しびれが増強したり指先に痛みが広がるようであれば、手根管症候群の可能性が高いでしょう。

この症候群に対して、症状が軽めであれば数か月の対処で改善することができるのですが、もし、症状がひどい場合は、手術によって神経を圧迫している原因を切開する必要があります。あまりに進行がひどい場合は手術でも満足に改善されない場合もあるので、事前のファレンテストによる自己チェックが大切なのです。

手技小辞典 」の他の記事を読む

循環器科でわかる心臓マッサージ
心臓発作で突然倒れてしまった人を助けるとき、人工呼吸と心臓マッサージを繰り返すことが良いといわれていましたが、ここ最近では循環器科での心臓マッサージだけでも十分な処置ができることがわかってきました。心...すべて読む
喉頭ファイバーについて
喉頭ファイバーとは、喉頭がんの有無などを調べるための検査方法です。喉頭がんとは、舌の付け根から気管の入り口までの部分に発症するがんであり、呼吸や食物等の飲み込みに障害をきたしてしまうものです。喉頭ファ...すべて読む
マクマレーテストについて
マクマレーテストとは、筋骨格系において機能障害をきたしている部位やその症状を、特に専門的な医療器具を使用せずに手で行う検査のひとつで、主に半月板損傷または断裂のチェックを行うものです。 検査方法として...すべて読む

80記事の「 手技小辞典 」の記事を読む

コラム内から検索

外来アルバイト医師求人特集

EPILOGI検索
pagetop