ブラガードテスト
ブラガードテストとは、椎間板ヘルニアや坐骨神経痛を調べるための検査の一つです。ブラガードテストをする前に、先に膝関節を伸ばしたまま、股関節を曲げて足を持ち上げる下肢伸展挙上テストという検査をして、痛みが出たところから五度角度を下げます。その状態で足の関節を背屈させることで坐骨神経のさらなる伸展を行った時に、痛みやしびれが増すと陽性と判定されます。
この際、ハムストリングスやアキレス腱などの緊張と間違えないことが大切になります。もしもこの部分の緊張によって痛みやしびれが出るのであれば、それは間違った診断になってしまいますので、気をつけて判断しなければなりません。
その他にも椎間板ヘルニアの検査には数種類あります。まず、術者が患者の足を25センチほど持ち上げて検査をする、ミルグラムテストがあります。これは間接圧を利用した方法で、ヘルニア患者の場合検査が困難なことが多いテストです。また、片足のみに坐骨神経痛がある場合に行う交差下肢拳上テストがあります。
これは足を引っ張り検査しますが、神経が圧迫されているときにはアキレス腱側を引っ張ると、痛みがある方の神経が引っ張られるので正確に椎間板ヘルニアかどうかを検査することが出来ます。
最後はケンプテストという検査です。これは立った状態、または座った状態で行われるテストです。術者は片方の腕で患者の両肩を後ろから支えて、反対側の手で痛みがある場所に弱い圧力をかける検査方法です。この検査では捻挫なども判断できます。他にも検査方法はありますが、ヘルニアが疑われる際は、ブラガードテストと下肢伸展挙上テストが一般的な検査といえます。
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