残尿測定について
排尿困難や、尿閉などのケースで心配なのが残尿です。残尿があると感染症や結石のほか、脊椎損傷、パーキンソン病、椎間板ヘルニア、糖尿病、前立腺肥大症および前立腺がん、排尿筋協調不全など様々な病院の原因となります。
残尿の有無により治療法や対処法が違います。尿閉があるけれど、排尿がない場合は残尿に気づきますので、すぐにケアを行いますが、頻尿、尿失禁の場合は残尿があるかどうかわかりにくいものです。この場合、残尿測定で残尿があると判定された場合、神経因性膀胱、溢流性失禁であればすぐにケアする必要があります。
残尿を見つける方法として残尿測定を行いますが、残尿測定の方法には導尿、超音波エコー、ブラダースキャン、CT、などの機器を用いるほか排尿日誌や腹部の様子を観察する方法が取られます。導尿の方法は正確ですが侵襲性で羞恥心をともない尿路感染の危険性もあります。
超音波エコーは患者への苦痛がなく測定中に画像観察を観察することが可能だが、医師が行わなければならなく、25%の誤差が生じます。ブラスタースキャンは患者への苦痛がなく簡単な操作なので看護師でも行うことができ短時間で済ませられるが、15%の誤差が生じます。排尿日誌も患者への負担がなく、看護師が行うことができるが、憶測のため的確ではなく、つけ忘れなどが起こる可能性があります。
排尿障害には身近でケアを行っている看護師や介護士が気づくケースが大半を占めています。
しかしながら、アセスメントがされないがゆえ受診、治療につながらないケースが多く見受けられるのが現状です。残尿に対しての知識をもち、意識を変えていく必要があります。
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