腎機能検査について
腎臓はとてもおとなしい臓器なので、心臓の病気である狭心症のような階段を上がるだけで胸が苦しくなる症状などがはっきり現れことがなく、とても負担がかかっていても痛みなどの症状が現れない沈黙の臓器のため、患者さんの多くは知らずに無理をする人も少なくありません。そこで、腎臓にはいろいろな働きを持っているので腎臓機能検査をすることによって、腎機能が低下しているかどうかが知ることができ、大きな疾病を防ぐこともできます。
腎臓の大切な働きは、人間の体液の量や電解質(血液や体液の中にあるナトリウムやカリウム、カルシウム、リン、塩化物イオンなど)を一定に保つことです。これらがバランスを崩すと命にかかわると言われています。
しかし、体液の量や電解質の変化だけでは腎機能が壊れている(低下している)のを知るのは非常に難しいため、様々な検査方法を用います。
腎機能検査には左右両方の腎臓機能を合わせて腎機能を総合的に測定する「総腎機能検査方法」と左右の腎臓をそれぞれ別々に測定する「片腎機能検査方法」があります。
総腎機能検査方法の代表的なものは尿素窒素測定法、血清クレアチニン測定法、血中残余窒素測定法、クリアランス試験などがあげられます。また、片腎機能検査方法には膀胱鏡検査法、尿路カテーテル尿検査法、静注尿路X線撮影法があります。
最も簡単な検査方法は濾過されて尿に排泄される老廃物の血液濃度を調べる方法があり、
第一に腎機能が低下している(病気がある)と疑いがある時に行う検査が尿素窒素測定法です。尿素窒素(BUN)とは尿素の中に含まれている窒素濃度のことで、血液中の尿素が腎臓に運ばれて腎臓の排泄機能が低下すると血中濃度が上がります。
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