インターベンションについて
動脈硬化などで血流が阻害されると、心疾患、脳血管疾患を含め、全身に影響を及ぼします。その為、心臓、血管、肝臓、脳、消化器、泌尿器などの病気に対して、主に皮膚に開けた直径数ミリの穴からカテーテルと呼ばれる細いチューブを血管に通して、血栓にできた血流を再開、改善させ、患部の治療を行う治療法がインターベンションと呼ばれ注目を集めています。
インターベンションでは、カテーテルを操作することで、細くなった血管を広げたり、詰まってしまっていたりする血管を治療することができます。このインターベンションは、1977年、スイスの医師グルンチッヒが初めて風船で血管を膨らませたことに始まり、以降、欧米において研究と患者への適応が積極的に行われてきました。我が国では、1981年に初めて実施されたのが始まりです。
インターベンションは通常、太ももの付け根の大腿動脈を刺して行われていましたが、今ではさらに細いカテーテルを腕の動脈から挿入することが多くなっています。手技が複雑でなければ、いずれも1時間程度で終了し、冠動脈インターベンションの場合は、特殊な場合を除けば95%程度の成功率が見込まれています。
このように冠動脈インターベンションは、小さな穴をあける程度の傷だけですむので、回復も早く、入院期間も3日間程度で患者への負担を軽くすることができます。
ただし、冠動脈インターベンションによって、胸痛発作などの症状は軽快されるものの、動脈硬化を起こしやすい体質がなくなるわけではありません。動脈硬化を進行させないためには、薬物療法や生活習慣の改善が重要となります。
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