眼内レンズについて
白内障は高齢者に多い目の病気です。目の中のレンズが濁って視力が低下し、かすんでみえてしまいます。点眼薬や、内服薬により予防する事は可能ですが、この病気が一度進行してしまうと、手術をする必要があります。
以前は、光軸より濁った水晶体を取る手術方法がありましたが、これは術後に遠視になってしまう事が多く、デメリットもありました。それをなくす事を思いついたのが、眼内レンズを開発したイギリスのRidleyです。眼内レンズは、白内障の手術を行う際に、入れ込まれ人工的に作られた水晶体です。
最近では、白内障の場合だけでなく、近視の治療にも挿入できる眼内レンズもあります。眼内レンズを入れる手術をするには、手術に悪影響を与えないため、そして、レンズの度数を決定するために、網膜、血液・血圧検査等、さまざまな検査が必要です。手術自体は局所麻酔の場合もありますが、現代では、点眼だけで麻酔の機能をみたしてしまうものもあるようです。手術の所要時間は、15分から20分程度で比較的早く終わってしまいます。
手術は日帰り手術が可能で、個人差もありますが、手術日の翌日にすでに視力が回復される場合もあります。その後は1か月~2か月ぐらいは点眼での治療が必要となります。眼内レンズはとても重要な役割をなしてはくれますが、本来の眼球の水晶体の機能である、ピントを合わせるといった事ができません。したがって、眼鏡などを使って、見る物体に合わせた対応が必要となります。そういった点からも、手術前に眼鏡を使用していた方は、手術後に眼鏡の度数を変えることとなります。
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