ホルター心電図からわかること

病院にいないときに、動機や息切れ、胸痛発作などがおこるという方がおられます。
このように、通常の心電図検査ではとらえられない不整脈などの検査のために、ホルター心電図検査という検査方法があります。この検査は、通常の日常生活を24時間送りながら記録器を装着して心電図を記録します。

胸の数カ所に電極を貼付け、携帯ラジオほどの大きさの検査装置を装着して、後は丸1日心電図の記録をします。入院の必要は全くありません。検査装置が水に弱いため、入浴だけ控えなくてはいけません。診断の参考のため、その日の行動の簡単なメモや記録をとっておく必要があります。また、もし万一何らかの症状があった場合は、装置のボタンを押し時間の記録をします。詳しい症状は記録しておきましょう。

この検査によってわかることは、不整脈があるかどうか、またもしある場合にはその種類と症状について確認することができます。また不整脈の薬を服用している方は、その薬がどの程度効果を発生しているかを確認することも可能です。さらに、ペースメーカーがきちんと機能しているか調べることもできます。心筋虚血があるかどうかを検査し、その症状について調べることもこの検査で可能です。検査の正確な結果をきちんと患者さんに伝えられるのはだいたい1週間〜10日後になります。
ただし、大体の検査結果の概要は装置を取り外したときに伝えることが可能です。

このように、ホルター心電図検査では通常の心電図検査では記録できない不整脈や狭心症の発作の心電図の記録を可能にし、多くの患者さんの治療に役立っています。

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