内視鏡
内視鏡とは体の中にカメラの付いた管を入れることで、内臓に異常がないかチェックできるものです。鼻や耳などの穴からは内視鏡を入れて観察ができるのですが、それに加え今日では胃や腸などの内臓も観察できるようになり、癌などの腫瘍の発見に欠かせないものになっています。
最近は観察するだけではなく、検査やポリープなども切除することが出来るようになってきました。一般的に、内視鏡は硬性鏡、軟性鏡そしてカプセル型に分けられます。そして内視鏡を使った治療としては、内視鏡手術と内視鏡治療が挙げられます。内視鏡手術は主に外科で用いられます。開腹手術に比べ傷も少ないので回復も早く近年では内視鏡を使った手術が増えてきました。また、内視鏡治療は粘膜切除などの内科で用いられます。
そもそも、体の中を見たいと内視鏡の起源となったのは、ギリシャ・ローマ時代と言われています。その後、直接管を体内に入れて観察をしたのは1805年で、導光器と呼ばれるものを使って咽頭や膀胱などを検査したといわれています。
その後1853年にはフランスで初めて内視鏡という名前が付けられました。そして1868年には初めて人間の意の中の観察に成功しました。これは当時、剣などを飲み込む大道芸人に対して行われました。
しかしながら、なかなか軟性の内視鏡の開発は進まず、1932年にやっとドイツで開発されたといわれています、その後1960年代にはファイバースコープ、1970年代にはスチルカメラ付きのファイバースコープが開発され、今日では鼻から内視鏡を入れられるほど小さくなってきています。そして、現在もなおカプセル化された内視鏡の開発がすすめられています。
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