エコー(別名:超音波検査)

血液や診察ではっきりとした原因がわからないときは超音波検査を使って、どこか傷ついていないかなどをチェックすることもできます。また、腹部エコーでは内臓などで起こっている異変をいち早く知ることも可能になっています。さらに、画像を見ながら身体をチェックすることもできますので、確実な診断を下せるものになっています。

時代を遡ると、超音波検査が整形外科で使用され始めたのは1957年ごろからでしたが、普及し始めたのは1980年代と言われています。多数の整形外科医が超音波検査に興味を示しましたが、普及がなかなか進まないのはエコー検査をするための技術を持った医師が少ないことが挙げられます。
また超音波検査は骨の表面しか映し出されないために症状が判断しにくいと思われることが多いのです。

しかしながら、X線に比べて放射線など体に負担がかかることも少なく、大いに活用できるのは明確です。
現在の医療現場で超音波検査はなくてはならないものですが、整形外科においてはX線やCT、MRIで、ほとんどの症状がわかります。そんな中、最近整形外科でも超音波検査が取り入れられるようになったのは、より詳しい情報をエコー検査から知ることが出来るからです。

実際に動いている状態の筋肉や血液の流れを見ることで、X線などで骨には異常なしと出た患部が実はアキレス腱が損傷していたなど細かい診断が出来るようになります。特に乳幼児などの小さな子供は静止し続けて撮るX線の撮影が困難なため、X線よりもエコーを選択することも多いのです。

超音波検査器は少し高価なことと、医師の手技にトレーニングが必要な点がこれからの課題にはなりうるのですが、超音波検査器は他のX線などの機械と組み合わせることで、よりスピーディーにかつ、より明確に症状を見ることが出来るため、なくてはならない存在になってくるのではないでしょうか。また最近ではノートタイプのエコーを使って屋外での検診なども行われるなど、ますます需要が高まってくることが予測できます。

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