TLIF/片側進入腰椎後方椎体間固定術
片側進入腰椎後方椎体間固定術(以下TLIF)は左右どちらかの椎間関節を切除して椎間板を摘出し、その後に固定手術を行う手術法です。
経椎間孔進入椎体間固定術とも言われおり、椎間板ヘルニアや腰椎変形すべり症、腰部脊柱管狭窄症などの治療に適しています。
TLIFは内視鏡とX線透視装置を使用して手術を行い、手順としては最初に病変のある脊椎にそって背中の皮膚を切開し腰椎の後面を露出させ椎間板を切除します。そこの「ケージ」と言われる人工物を挿入し、次に椎弓骨に穴をあけて金属製のネジを入れます。最後にネジとネジに「ロッド」と呼ばれる金属の棒を渡して固定します。
補足になりますが、「ケージ」の中には人工骨や患者さん自身の腰骨から取った骨を入れることにより、上下の骨(椎体)が骨で繋がるようになり、切除した椎間板の後を補ってくれる働きをします。またネジとロッドは固定することにより脊椎の安定性が高まります。
この手法では従来の手術法に比べ筋肉をはがす事が非常に少ないため出血も少なく輸血も必要はありません。傷口も小さいため経過や症状によっても変わりますが、特に問題がないようなら術後1~2日から歩行が可能となります。
その後経過が良好ならば10~14日ほどで退院となりますが、退院後も骨が完全に着くまでの期間(およそ5~6ヶ月間)はコルセットを装着します。
TLIF手術においてチタン等金属製の人工物を埋め込む際には担当医が治療の過程で患者さんにあった素材を使いわけを行いますが、時計やネックレスなどでかぶれの症状を起こした事があるなど金属アレルギーの疑いがある場合には安全のためにも医師や看護師に確実な意思表示をする必要があります。
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